シンデレラに玻璃の星冠をⅡ
「ただ…監視されていると言っておりましたので、とりあえず私は、皇城翠と連絡を取り。煌に潜って貰おうと思います」
そう桜は纏め上げて、俺の腕を掴んで立ち去ろうとしたから。
「は?」
俺は当然…全員一緒だと思って。
何で玲と芹霞を2人にしないといけないよ?
「桜ちゃん、あたしも紫茉ちゃんに「芹霞?」
玲がえげつねえ顔でにっこり芹霞に微笑んだ。
そして――
「仲直り、したよね?」
仲直り?
「僕を置いて行っちゃうの?」
それは哀しげな顔で。
途端芹霞は玲に抱きついて。
「ううん、行かない。ごめんね、玲くん」
「本当?」
「うん!!!」
何だかさ…いつもと違わねえか?
何でこいつら、こんなに仲いいんだ?
先刻から思ってたけど…
玲なんて堂々と"ちゅっちゅ&とろ~り"だし。
何で…空気がピンク色?
嫌な予感がして。
無性に…焦る。
喉の奥が乾く。
まさか。
なあ…まさか。