シンデレラに玻璃の星冠をⅡ
「きゃあああ、何あれ、ねえあれ!!!」
突如――
空間に浮き上がるのは複数の万年筆。
その色は煌めく金色で。
――ぎゃははははは。
陽斗の…金の瞳を思い出したのは何故だろう。
その色のものは初めて見るものなれど、黒色だのその形状は何度も目にした。
記憶あるあれを持っていたのは…
自警団か!!!?
放たれる青い光。
私達を逸れたそれは、壁をどろどろと溶かす。
「壁が…溶けてる!!! 煌、バイクの時と同じ!!?」
「ああ、姿がない…あの車の奴と同じだ」
外から流れる瘴気が大きすぎて、個々の動きを推測できない。
触れれば溶ける熱源のような青い光。
この主力要素は火か、熱か!!?
しかしそれだけではなかった。
「気をつけろ、桜!!! それは…!!!」
玲様の声。
「!!!?」
バアアアアン。
溶かしただけではなく…その部分が爆発したのだ。
まるで爆弾のように。
交差する青い光。
触れば溶け爆発するならば…私達は迂闊に触ることは出来ない。
確実にそれを操る主を倒さねばならぬのに…その姿は見えない。