シンデレラに玻璃の星冠をⅡ

「きゃあああ、何あれ、ねえあれ!!!」


突如――

空間に浮き上がるのは複数の万年筆。


その色は煌めく金色で。


――ぎゃははははは。


陽斗の…金の瞳を思い出したのは何故だろう。


その色のものは初めて見るものなれど、黒色だのその形状は何度も目にした。


記憶あるあれを持っていたのは…

自警団か!!!?


放たれる青い光。


私達を逸れたそれは、壁をどろどろと溶かす。


「壁が…溶けてる!!! 煌、バイクの時と同じ!!?」

「ああ、姿がない…あの車の奴と同じだ」


外から流れる瘴気が大きすぎて、個々の動きを推測できない。


触れれば溶ける熱源のような青い光。


この主力要素は火か、熱か!!?


しかしそれだけではなかった。


「気をつけろ、桜!!! それは…!!!」


玲様の声。


「!!!?」


バアアアアン。


溶かしただけではなく…その部分が爆発したのだ。


まるで爆弾のように。



交差する青い光。


触れば溶け爆発するならば…私達は迂闊に触ることは出来ない。


確実にそれを操る主を倒さねばならぬのに…その姿は見えない。


< 445 / 1,495 >

この作品をシェア

pagetop