シンデレラに玻璃の星冠をⅡ
 

不可視の敵の動きを推測して私と煌は斬り付ける。

ただ踊り狂っている錯覚に陥るけれど。


玲様の顔は険しく、手元の…初めて見るバングルを目にしていて。



交差するように、四方八方から放たれる青い光。

まるで玲様の力のような色合い…。



どうして――

玲様と同じ、青い光だ?


そして思った。


電気だって…

電力をかなり上げれば燃えるし溶けるし、爆発するだろう。



「玲様、もしやこの力は…」


玲様は頷かれた。


「電気だね。僕と…同属だ。それに…爆発する寸前、超音波のような高い音がするんだけれど…お前達はどう?」


私には聞こえなかった。


耳のいい煌でさえ聞こえないらしく。



「周波数…?」


玲様はそう呟かれた。


「共鳴…この力は確かに…電磁波。万熱筆のようなものは、純金? 導電性を高めているとすれば、爆発するのは…」


玲様は言われた。


「あれは簡易的だけれど、"電磁パルス"か!!


だとすれば――

パルス状の電磁波…EMP。

それを利用した小型EMP爆弾だ!!!」


「EMP爆弾?」


煌が偃月刀を振り回しながら聞いてくる。


「EMPは本来…核爆発や雷で生じるもので、爆発規模は半端じゃないはず。それを単体で直接統制できるものがあるとすれば…」


「玲様、それは!!?」


広げる裂岩糸。

目より感覚で…主らしき者がそこに居ると信じて切り裂く。


「それは…僕だ。

…僕の力がそれに似たものだ。

だから…周波数が合ったような"共鳴音"が聞こえるんだ」


玲様が?


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