シンデレラに玻璃の星冠をⅡ


「ああ、それ…カップルに貰ったの。お土産にそれを買ったみたい。それ、玲くんに"使って"って。」


「土産…? カップル? "使う"?」


そして褐色の瞳が、妖しげに揺れた時。


「えす「煌、余計なこと言うんじゃないよ」


「??? えす??」


芹霞さんが、動きを止めて、首を傾ける。


「何でもないよ、芹霞」


にっこり。


えすって何だろう。


そして取り出された半券。


番号をリストを照合してみると…


「あるけどこれ誕生日じゃなく…青字で"幸せな魔法使い"…は???」


煌の言葉に覗き込めば、


確かにある。

"幸せな魔法使い"


何だこれは。


「ねえ玲くんあの紙「僕の誕生日じゃないね」

「そうだね。であの紙「僕の誕生日知ってる?」


また"紙袋"を遮った玲様。


「うん。1月21日」

「良くできました」


にっこり。


「そりゃあ毎年お祝いしているからね」

「嬉しいな。また今度もしてくれる?」

「勿論!!」



玲様。

"紙袋"って何なのでしょう?


「とりあえずこれ持って…此処から出よう」


玲様の提案で、私達は…閑散としたS.S.Aを後にする。

< 457 / 1,495 >

この作品をシェア

pagetop