シンデレラに玻璃の星冠をⅡ
ふわふわのスカートに埋もれるように、あたしも玲くんと一緒に屈みこんだ。
「本当にごめんね、玲くん」
ここまで絶望させてしまうなんて、申し訳ない気がした。
そう謝ると、玲くんは顔を伏せて体育座りみたいな…まるでいじけたような状態のまま、手だけを伸ばして…あたしを呼んでいるようだ。
「玲くん?」
恐る恐る近づいてみると、
「?」
大きな手で頭を撫でられた。
「!!!!?」
一体、どんなリアクションをとればいいのか。
よく判らないながらも――
玲くんは依然顔を伏せたまま、あたしの頭を撫で続けていて。
残念な絶望的なあたしを慰めてくれてるんだろうか。
きっとそうだ。
優しい玲くんだもの。
何だか涙が出てきたよ。
ずずっ…。
鼻を啜った途端、玲くんがあたしに抱きついてきた。
本気で慰めてくれているんだ。
床に座って抱き合って、慰めあっているあたし達に…魔の手は忍び寄り。
そして――
ドアがバーーーンと開かれて。
「うわうわうわっ!!?」
さっきマイクを持って何やら話していた女性が、入ってくるなり赤面した。
「いや~ん、なんてラブラブカップル!!?やっぱり純白の誘惑は強烈ですね~」
あ、この人…CM女王のアヅサだ。
童顔巨乳の男性陣のアイドルで、嫌味がない天然ボケは女の子にも人気。
あたしより2つ上のはずだけど、可愛いなあ。
そう思った時、目の眩むようなまぶしい光が放たれて。
テレビ放映されている。
あたしから血の気が引いた。