シンデレラに玻璃の星冠をⅡ
『ぎゃあああああああ!!!』
響く雄叫び。
あれだ!!
TXの"あれ"に違いない。
思い出すのも忌まわしい、おどろおどろしたタイトルの"あれ"。
もう始まってしまったのか!!?
まだ序盤なのに、こんな絶叫系で進むのか!!?
『お前は此処で生きたまま食われ、永遠の苦痛を味わうのだ!!!』
『助けてええええっっ!!!』
ひいいいいいっっ!!!?
「クマクマ!!! それやだって言ったでしょ!!!
違うのにし…ひいいいいっっ!!! トラウマになる!!!」
「お、おう判っ「そのままで!!!」
制したのは玲くんで。
「な、何で「しっ!!」
『やめてやめて!!! 食べないで!!!』
『ぐわあああああ!!!』
あたしの全身から血が引いた。
玲くんは…鋭い光を目に湛えさせたまま、それに聞き入っている。
そして――
「聞こえる…」
玲くんが呟いた。
「やっぱり…聞こえる」
ええ、そりゃあ聞こえますとも!!!
悲鳴だけではなく、ぴちゃぴちゃがりがりむしゃむしゃ変な音も、よぉくよぉく聞こえますとも!!!
「三沢さん、この音、編集できます?」
この音を何に使うんだ、玲くん!!!
着メロなんかに改造したら、趣味を疑うぞ!!?