シンデレラに玻璃の星冠をⅡ
 

逃がさない。


「成就せずといふことなし」


あと少しで…追いつける。


「無上霊宝…」



俺は剣を斬り付ける。


裂けるスクリーン。


溢れ出る青光。


ああ、何かが…。


何かが――!!!



「神道加持」



久遠の詠唱が止ると共に…

久遠を中心に目映い光が広がって。


スクリーンから出てきたものを確認しようとしていた俺は、その眩しさに思わず目を細める。


浄化か!!?


全て無に還るのか!!?


輪郭がぼける。


ちょっと待て!!


何が出たのか確認を――!!!



そう手を伸した時…



「浄化の反動が起きてる!!!


そこから離れろ!!!」



消滅寸前の瘴気が、瞬時に膨れあがって凝縮し――



「危ないッッッ!!!」




唐突に久遠に突き飛ばされたおかげで、俺は…



バアアアンッッ!!!



紙一重で、爆発から逃れることが出来たんだ。


爆発…!!?
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