シンデレラに玻璃の星冠をⅡ


『きを……つけ…ろ…』



そして空気の色を変える。


『なにも…のぞ…むな…』



俺は目を細めた。



『ここ…ろ…を…

うば…われ…たら…


こ…ぅ…なる…』


心?




『こう…おう…』


紅皇?


『き…いろ…に…』



黄皇…?




『てぃ…あら…

ぎゃく…てん…する』


ティアラ?



『まほ…う…じん…は…


こわさ…れ…る』



え?


『うんめ…ぃのわ…は…

まわりおぇ…


じか…ん…がき…た…』



俺が訝った目を向けた時。



「――…ほう。

これはこれは…」



感じた気配に、

聞こえた声に――


俺と榊は同時に背後に振り返った。


「妙な処で、

妙なものに出会う…」



それは――


皮肉気な笑いを浮かべる、


久涅だった。


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