俺様専務とあたしの関係
「章人は、何を気付いたの…?」
ドキドキしながら見つめるあたしに、優しく微笑む。
「オレは誰よりも美月を愛していて、そして幸せにしたいって事に」
「章人…。あたしも誰より、あなたを愛しているから…」
溢れる涙と共に、こぼれる想い。
やっと、やっと巡り会えた。
愛して、愛される人に。
「まだまだ、オレたちの道は真ん中だよ。長い先の道のりは、二人いつも一緒だ」
「うん…」
もう絶対に離れないから。
迷わないから。
信じるから…。
その日の夕方、両親の名残惜しそうな表情に見送られ、章人は帰って行った。
突然の結婚の申し込みにも、両親は嫌な顔ひとつしない。
むしろ、
「美月、幸せになりなさい。お父さんとお母さんの願いは、お前が幸せである事だけだ」
と、お父さんから言われたのだった。
そして、それからさらに一ヶ月後、あたしは章人の家へ戻った。
懐かしい景色は、何も変わっていない。
ここはもう、あたしの永遠の居場所。
章人と二人、幸せを築いていく場所なんだ…。