俺様専務とあたしの関係
それが仇になったというの!?
制服のないこの会社で、内勤勤務者の服装は、さながらファッションショーの様な雰囲気を出していた。
みんな毎シーズン毎、流行りのフェミニンスタイルで出勤し、誰かと服が被った日には、暗黙の了解でお互いそれは二度と着ない。
そんなバカバカしい空気が定着する中、あたしは常にカチッとした服装をしていた。
スカートはタイトの膝丈。
色は黒かグレーか、よくてクリーム色。
ジャケットは必需品で、その下のシャツにレースや刺繍やリボンはない。
おでこ全開で、髪は高い位置でのポニーテール。
そして、ハイヒールを鳴らして歩くのが、あたしの中のプライドだった。
だいたい、仕事にバレーシューズタイプの靴とか、有り得ないでしょ!?
心の中で、そうやって人を見下していたからかしら?
こんな罰を受けるハメになったのは…。
「マジで勘弁してよぉ。専務って、あたしのこの世で一番嫌いなタイプなのに…」