俺様専務とあたしの関係
「美月の胸って、意外と大きいんだな」
「な、何を言っているんですか!?それ以上は止めてください」
漏れそうになる甘い声を抑えて、あたしは必死に言う。
それでも、専務の手は止まらなかった。
「い、いや…。やめてください…」
お互いの呼吸は荒くなり、あたしはその場に立っているのもやっとだ。
そしてそんなあたしを、専務は軽く抱き上げたのだった。
「いやっ!降ろしてください!」
少し我に返ったのもつかの間、また唇を塞がれ、気が付いた時にはベッドへ下ろされていた。
大きさから見て、セミダブルのベッドだろうか。
専務の甘い香りが、シーツの上からも匂ってくる。
どうやらここは寝室らしく、見える限りではクローゼットとサイドテーブルしかない。
「専務…、やめてください…」
だんだんとキスは、唇から首筋へと移ってきた。
あたし、このまま専務と…。
嫌よ。
そんなのは嫌。
あたし、そんな軽く扱われるの?
結局、遊ぶ女の一人になっちゃうの?
やめてよ…。
やめて…。
あたしは、心から愛されたいの。
愛のあるセックスがしたいのに…。
こんな、ムードと気分に乗せられただけのセックスなんて嫌よ。
だけど、専務はあたしの意志なんてお構いなしに、ジャケットとシャツを脱いだのだった。
「専務…」
「美月…」
ドキッとするくらい、たくましい胸があたしを抱きしめる。
服がないだけで、こんなに違うのかと思うくらい、体の温もりが伝わってきた。