俺様専務とあたしの関係
何度も触れる専務の唇に、あたしは止めようもなく声が漏れる。
少しずつ脱がされる服を、無駄に抵抗してみたけれど、やっぱり力には及ばなくて…。
いつの間にかあたしたちは、素肌と素肌で抱きしめ合っていた。
専務の秘書になる事は、結局ここにたどり着く事だったなんて…。
のこのこ家について来たあたしがバカだった。
「美月…」
あたしの名前を呼んでは、何度も何度も唇を重ねる。
好きでもない女を、こんなにも優しく抱ける専務は、想像以上に遊び慣れているんだわ…。
もう、何も考えないでいよう。
考えなければ、それなりに気持ちいい。
今まで経験したどんな夜よりも、刺激的で甘くて…、
そして愛のない嘘の夜に、あたしは身を任せる事にした。
「美月の声を、もっと聞かせろよ…」
そんな専務の要求に、あたしは素直に応える。
逃げられないのなら…。
おとなしくして、早く終わるのを待つ方がいいもん…。