コトバナ屋~お求めの言葉は何ですか?~
彼女に特別な力があるのは、
フィラムの言葉を聞けるようになった
時点で認めるしかないだろう。
何かトリックがあるのかも知れないけど、
そんなことをしても
何の得にもならないし。
「魔女って言えばそうなのかなぁ。
マミィにはなかったけど、
マミィのダディも、
そのまたマミィにも
そういう力があったみたいだし」
そう言いながら腰掛けていた机から
飛び降りたコトハは、
呆然と突っ立つ俺に向かって
ニカッと笑みを浮かべた。
「ここは言葉を花という形に変える
言花(コトバナ)屋。
あなたのお求めの言葉は何ですか?」