コトバナ屋~お求めの言葉は何ですか?~
「自覚させて、最終的な一歩は
自分で踏み出せる手助けをする。
それがじっちゃが作ってくれた店の・・・・
コトバナ屋の“そこにある理由”。
意地悪と言われようが何だろうが、
それが店の方針だからさ、
諦めてもらうしかないね」
ようやくいつもの笑顔に戻ったコトハを見て、
私は再び肩に飛び乗り、首筋に擦り寄った。
ニャァニャァニャ~
―ええ、分かっているわ。もし私以外の
誰かが意地悪なんて言ったら、
この爪でめちゃくちゃに
引っ掻いてあげる。
「フィラムは言っても良いの?」
ゴロゴロゴロ
―だって私はコトハの親友だもの。
それぐらいの特権は
あっても良いじゃない?