あたしの救世主
毎日のようにこんなことが繰り返される。
やるなら、もっとやってくれれば、なけるのに。
もっとやってくれれば、学校に来ないでいいのに。
中途半端にやるもんだから、どうにもならないんだ。
「なーなみ!」
「!…なんだ、りんか」
「なんだとはなによ!」
りん
高野りん。
あたしの、うわべだけの友達の一人、部活仲間。
この子を含めた、5人の女子は、部活の時あたしを一切無視するという行為をした。
それで、あたしは1年間部活をサボり続け、退部まで追い込まれたのだ。
退部届けを出しに行くと、顧問に止められ、無理にりんと話をすることになった。
「誤解だよ、ごめんね」
そう言って、頭を下げたりん。
何が誤解なのかはわからないけど、もう、疑うことにも疲れたあたしは
「いいよ」
そう言って許した。