【短篇】君ともっと。
ああ。いいなあ。


帰りながらそんなことを思う。


藤は、あまりそういう話をしないけどたまに聞くと羨ましく思う。


なんだかんだいってラブラブなんだろ。


俺なんて、藤にあんなこと言ってるけど違うんですよ!!


「咲ぃぃ~。」


俺は、家に来ていた彼女、相場 咲(アイバ サキ)を抱きしめる。


ショートカットの髪が、本当によく似合うと思う。


ずっと…こうしていたい…


「やめてっ。」


咲が、俺の手を振りほどく。


ああ…まただ…。


「抱きつくんいい加減にしてくれへん?ホンマ、暑苦しい。」


咲は独特な喋り方で俺に苦言を言う。


「ええ…。そんなこと言うなよ。」


もう俺は、弱気になるしかない。


どうして付き合ってるんだ…。


本当に…。
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