【短篇】君ともっと。
誕生日は、大して何もできなかったけど、まあ…。


おふくろ喜んでたしな。

俺は、少し顔が綻ぶ。


「今日はありがとうな。」


今は、咲を家に送る途中。


そんなに遠いわけじゃないけど、夜道は危険だしな。


もちろん、手は…繋いでない…。


「うん??ええよぉ。ウチも、楽しかったし。十馬の照れ顔見れたしぃ。」


咲はにやっと笑った。


「……っ。別に照れてねぇ。」


「ホンマにぃ~??」


咲は俺を疑うように見てくる。


「……。何や。その目は…。」


「変なん。十馬には、その喋り方合わんなあ~。」


「うるせぇ。」


そんなやりとりをしている内に家についた。


ああ~…。


「ありがとう。ほな、またな。」


ここで…、キス…。


俺は、咲を引き寄せた。

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