【短篇】君ともっと。
「ちょ…。なんや…。」

あと…10センチ。


あと…5センチ。


あと…。


「…ってぇ。」


突然、頬に痛みを感じた。


平手打ちって…。


「…っ!!アホっ!!お前なんか、知るかっ!!嫌いやっ。」


「…咲っ…待っ…。」


俺の言葉を聞かずに、咲はさっさと家の中に入っていった。


あ~…。


もう、なんでこんなことしてしまったんだ…。


一人、もと来た道を辿りながら落ち込む。


でも、咲もそんなに嫌がらなくても…。


付き合ってもう二年だろ??


「はあ…。咲の奴…。」
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