先生に捧ぐ恋
ワクワク気分で学校に行くと、既に南は席についていた。
早いなぁ。
「南、おはよ~」
「あ、結愛おはよ♪」
ん?
誰ですか?
振り返った南の顔は別人だった。
つけまがバサバサで、目のまわりはパンダみたいに真っ黒。
決してお世辞でも可愛いとは言えない。
「その顔、どしたの?」
「え?今日ね、メイク頑張ったんだぁ。どう!?」
いや、どうって言われても私にはただのパンダにしか...。
これはちゃんと正直に言うべきだよね。
「なんか目のまわり、黒すぎてパンダみたいw」
よし!!
私、言ったぞ!!
「ひどっ!!パンダは無くない?w比山高と会うから頑張ってメイクしたのになぁ。やり直しか」
あ、比山高と会うからそんなに気合い入ってたんですね。
私なんか、今日は気温が高いから汗かくと思って頭のてっぺんでポニーテールだよ。
メイクはいつも通りだし。