リクエストを基にした・【Kiss】シリーズ 『甘々』・7
「まっ、そもそもお前の方から告白してきたんだし、そんなことは有り得ないよな?」

「こっ告白してきたのはアタシの方だけど…。キミって本当にアタシのこと、好きなの?」

「好きだよ。お前の困っている顔が、一番好きだけど」

だからイジワルされるのかっ!

「ああ、泣き顔も可愛い。だから困らせたくなるんだよな」

そんな楽しそうに語らなくても…。

「ふっ普通、恋人なら笑顔とか、喜ぶ顔が見たいとか思わない?」

「確かにそういう表情も好きだな。お前も俺のそういう顔、好きだろう?」

「うっうん…」

「なら、さ」

ニッコリ悪魔の微笑みを浮かべ、彼は再びアタシの頬をつねり出す。

「うみゅっ!」

「俺の物でいなよ」

「あっあらひはおもひゃひゃなひっ!」
(アタシはおもちゃじゃないっ!」

「おもちゃ、だよ。俺だけの、ね?」

パッと手を離すと、今度は抱き締めてくる。

そしてまたキスをしてくるんだから…アメとムチを使い分けるのが上手い人。

…でもこういう扱いも、アタシにだけしてくれるのなら…と思う時点で、彼から離れられない。

アタシは彼の体に抱き着いた。

決して離れないように―と。
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