偽恋
俺は美姫を抱えたまま、その場に腰を掛けていた。



前だって、しばらく時間が経てば意識戻ったし。



それに俺らサボってるのに保健室なんて行けねーしな。




俺の腕の中に納まった小柄な美姫は


スースーと気持ちよさそうに...えっ?



もしかしてコイツ、寝てる?



...まぁいいか。




ってか...まつげ長っ。


黒くて、量の多い美姫のまつげ...


面と向かってみたのはもちろん初めてだったけど



改めてみると人形みてぇ、コイツ。




そのうち、俺も眠くなって...



美姫を抱えたまま眠っていた。
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