【短】執事様【完】
しばらく長い廊下を歩いていると、見えてきた一つの大きな扉。
ここが俺のお姫様の部屋。
少し息を吸い、コンコンと二回ドアをノックした。
「お嬢様。」
「あ、入って。」
皆まで言わずとも簡単に入れてくれる。俺のご主人様。
それは、ただ男に無関心という訳でなく、“俺だから”という所に少しの優越感を覚える。
早速部屋の主に了解を得た俺は躊躇することなく、そこへ足を踏み入れた。
「えへへ、毎日毎日ごめんね?迷惑でしょ?」
「いえ、そのようなことは決して...。」