隣の俺様狼くん
「ほんと、葵は自分のこと
わかってないんだから……」
「ふえ?」
まどかの声が小さくてよく聞こえなかった
「ううん、なんでもない」
「……?」
なんだったのかな?
そう思ったとき、昼休みの終わりの
チャイムが鳴り響いた
「やば、次って移動教室だったよね?」
「そうだったかも!」
「急ご!」
「あ、待ってよ、まどか!」
走り出したまどかの背中を追うように
私は屋上のドアをくぐり抜けた