隣の俺様狼くん
人のいない階段の踊り場に行っても
その女の子はまどかの背中の後ろに
隠れたままだった
私がじっとその子を見ていると
まどかがその子を私の前に押し出した
「ほら、ちゃんと自己紹介しなさい?」
「あ、あの、えっと……
はじめまして 私、桃城 くるみです」
「桃城……?」
(桃城って、まどかと同じ名字だよね?)
「そうなの。
くるみは最近、こっちに引っ越してきた
私と同い年のいとこなんだ」
私がキョトンとしていたらまどかが
説明してくれた