If -転生-

「アイスティーを」

「…アイスコーヒー」

それぞれ注文して、中庭に面したテラス席へつく

「さっきのミサで司教様が話していたこと…なにか気に障ることがありましたか?」

「え?」

どうやら司教を睨みつけていたところを見られていたらしい

「なんだか怖い顔をしてらしたようだったから…」

「そ、そうだったかしら…ごめんなさい」

「謝ることではありませんわ!」

・・・話が見えない

睨んでいたことが気に入らないんじゃないの?

「なんだか、…苦しそうな顔をしていたから」

「え・・・」


苦しそうな顔
確かに…していたかもしれない

だって…


「わたしも、そうだったから」

「え?」


ハッと我に返る

何を言っているんだ私は

あわてて弁解しようと口を開きかけたところで、彼女から聞こえてきた言葉に耳を疑った



「やっぱり・・・そうだったんだ」

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