I
「ゆ、う・・・・・・・・」
私は自分の体を見た。
腕や脇腹に、痣みたいな、そんな赤黒いものができていた。
「あれ、・・・・なんで、痣・・・・が?」
頭で、必死に考えた。
こんな所、ぶつけたっけ。
だめだ、分からない。
「志津・・・・・・・」
そんな私を見て、悠は哀しげに笑った。
「ゆっくり、思い出そう・・・・・・・・・」
悠の綺麗な唇が、私の唇に重ねられる。
自分でも驚くくらい、無抵抗だった。