I



「悠、・・・・・なんで、なん、で・・・・・・」


だめだ、わたし。


私は、見ず知らずの男に、体を許す女だったか。


だけど、頭でそう思いながら、体は受け入れてるんだ。



「志津、イヤ?」


悠が私を覗き込む。

心臓が鷲掴みされた気分だ。



「嫌・・・・・・・、だけど!」

「体が覚えてるんだよ、俺を」



悠が私の髪を手に取る。

真っ白な指に、黒い髪が絡まった。




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