I
◆2
疑問が浮ばない疑問
◇ ◇ ◇
目を覚ました。
体がまだ熱い。
「・・・・・・志津、おはよう」
隣には、悠がいた。
その挨拶には、何となく答えたくない気分。
「結局、思い出せなかったわ」
「・・・・・・・・まだ、これからだよ」
悠は哀しく笑う。
「私は、その哀しい顔をやめてほしい。だから、今頑張って思い出そうとしてるの・・・」
悠は私の頭を撫でた。
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