I
「・・・・・・・ん・・・・、」
悠は私に口付ける。
「志津、志津・・・・・・・」
“悠”と口にしたいのに、悠がキスをするから何も言えない。
「・・・・・・・ぁ、・・・・ゆっ・・・・・、」
哀しかった。
笑顔だった悠が、本当に取り乱しているのを見て。
「早く、志津は俺を思い出す義務があるんだ。それが、志津の責任」
キスが降ってくる。
いつの間にか制服は床に落ちていて、着ているものは何一つ無かった。