I
◆3
思い出された、愛
『やめて、お父さん・・・・・・・!!』
『うるせぇ!この、馬鹿が!』
虐待。
そう、私は“親”から虐待を受けていたんだ。
『悠は、お父さんたちが思ってるような人じゃない・・・・・!!』
『どうせ孤児なんだろ?!そんな奴に見下ろされるのは勘弁だ!』
出来る、痣。
火傷、切り傷。
私は孤児だった。
まだ小さい頃、親に捨てられて、“たんぽぽ園”で育った。
同じ時期に入ったのが、悠。
同期、と言うことで、私達はすぐに仲良くなった。
まるで、本当の兄弟みたいに。