片想い~Love song for you~
――――…………
「はっ?」
あたしは目の前にいる爽やか会長にただ驚いている。
『君をステージに立たせて、みんなに歌を聴かせたいんだ。』
あたしは、くらっと目眩を感じながらも頑張って会長の願いに答えた。
「すみません。無理です。嫌です。出来ません。なぜ、私なのかも分からないです。」
あたしは言いたい事を言った。
そして、深いお辞儀をした。
『あはは、佐々木さんって、面白いね。じゃあ、僕がなぜ君にこんな依頼をするのか…当ててみて。』
「あのー、何なんですか?
今、友達と話してるんで邪魔しないで下さい。」
あたしは少しキレ気味で言って、楓を見る。
楓はずっと黙って、一部始終を見ていたはずだ。
助けを求めてるのに、楓は笑うだけで何もしてくれない。