片想い~Love song for you~
「くるちゃん、そんな大きい声出さなくても聞こえてるよ。」
『弥生がぽけーっとしてるからでしょ!!ってかあんたは話し合い聞いてたの?』
「き、聞いてたよ!文化祭の企画決めでしょ??面倒臭いから適当でいい。
むしろ、くるちゃんがあたしの分も挙げといてよ」
あたしの隣に座っている彼女は
また大声でこう言った。
『弥生ー!!何のために高校生になったの?青春するんだよ、あんたは色んな事に興味なさすぎ!』
「ごめん、だってやりたい事とか分かんないし…」
あたしはくるちゃんに助けを求めた。
くるちゃんはほっぺたにえくぼを作って、あたしの背中を叩いた。
『ちなみに、メイド喫茶は結構人気だよ。ほら秋を見てみなよ。
あんたがぼーっとしてるから
めっちゃキレてるよ!!』
……
あたしはハッとして、黒板の方を見た。