白緑蝶"vacances【続2】
「それでも愛さなきゃいけない
 なんて辛すぎる

 どうですか、ヒワさん
 
 二人で楽になりませんか?」

私の唇に香月さんの唇が
ゆっくりと近づく、一歩手前

それもいいかなぁって、正直
想ったけど

きっと・・・

「楽なんて、ない」

ずっと、苦しい。

「ですね・・・」

私達の唇は触れ合うことは
無かった。

香月さんは冗談交じりに微笑み
ながら言う。

「せっかく素敵なホテルが
 あったんですよ
 
 知ってます?」

「あの、有名なホテル?
 
 あそこには、好きな人と
 泊まりたい

 でも、その前に決着付け
 なくちゃ
 
 寝取られたままで終わらない
  
 自分のものだって顔は絶対に
 させない

 ソラは私のものだもの

 それに

 気がすまない・・・」
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