白緑蝶"vacances【続2】
彼女は私と目が合って、露骨に
顔を歪めた。
きっと、私の表情も一瞬歪んだ
ことだろう、だけど私は奥歯を
グッと噛み締めて何でもない風
を装う。
本当はその綺麗な顔を思いっき
り叩いて泥棒猫って叫んでやり
たい、だけど・・・
私の瞳に映る、タマラさんは
惨めにしているだろう、自分が
傷つけた女が、この場に堂々と
気品ある立ち姿で現れた事実に
とても驚いているようだった。
「こちらは
ソラさんの奥様でヒワさんで
いらっしゃいます」
「ほお、あのソラ君の・・・
それはそれは
どおりで、お美しい」
一度お会いしている事を、彼は
忘れているようだった。
「初めまして
カギタニ ソラの妻
ヒワです
このようなパーティーに
お呼ばれして頂いたのは
今回が初めてなもので
出席を迷っていましたところ
偶然、カツキさんに出会い
いろいろと、ご親切に相談に
のって頂き今日は素敵な時間
をご一緒させて頂きました
私にばかり大切な時間を裂い
て頂いて、奥様には大変な失
礼を・・・」
アナタじゃなく私を選んだのだ
と強い口調で、私はタマラさん
に言ってみせた。
顔を歪めた。
きっと、私の表情も一瞬歪んだ
ことだろう、だけど私は奥歯を
グッと噛み締めて何でもない風
を装う。
本当はその綺麗な顔を思いっき
り叩いて泥棒猫って叫んでやり
たい、だけど・・・
私の瞳に映る、タマラさんは
惨めにしているだろう、自分が
傷つけた女が、この場に堂々と
気品ある立ち姿で現れた事実に
とても驚いているようだった。
「こちらは
ソラさんの奥様でヒワさんで
いらっしゃいます」
「ほお、あのソラ君の・・・
それはそれは
どおりで、お美しい」
一度お会いしている事を、彼は
忘れているようだった。
「初めまして
カギタニ ソラの妻
ヒワです
このようなパーティーに
お呼ばれして頂いたのは
今回が初めてなもので
出席を迷っていましたところ
偶然、カツキさんに出会い
いろいろと、ご親切に相談に
のって頂き今日は素敵な時間
をご一緒させて頂きました
私にばかり大切な時間を裂い
て頂いて、奥様には大変な失
礼を・・・」
アナタじゃなく私を選んだのだ
と強い口調で、私はタマラさん
に言ってみせた。