白緑蝶"vacances【続2】
「テオ、あなたったら
 いつからそこに居たの?」

「家の中で見つからないと
 言う事は、ここしかない
 でしょう?

 タマラ、僕の質問に正直に
 答えろ
 
 おまえの答え次第で俺達の
 今後の付き合いも決まる

 ・・・

 これ以上、嘘はつくなよ

 昨夜、ソラとは
 何もなかったんだな?」

二人の熱い視線を受けてタマラ
は正直に話す。

「ええ、何もなかったわ

 何かするつもりだったけど
 貴方ったら、お酒に泥酔して
 服、脱がせるだけでこっちは
 疲れ果てたわよ

 それに、挙句の果てには寝言
 で、Yura、Yuraって、子供の
 名前を連呼しちゃって

 幾ら私が悪女でも、子供から
 パパは奪えない・・・」

空は、その場に立ち上がりお尻
に付いた砂を思いっきり払う。

「ソラ、早く戻ってヒワに
 今の話、全部話すんだ

 ほらっ、急いで」

「おう」

砂浜に足をとられながらも、空
はひわの元へと急ぐ。

早く、早く

おまえを安心させてやりたい。

『苦しいの・・・』 

苦しみから解放させてやる。 
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