白緑蝶"vacances【続2】
その時、辺りが薄暗くなり
どよめきがする中、ライトが
四人の居る場所だけを明るく
照らした。

タマラの父親が、これ以上騒ぎ
が大きくならないようにと手を
打ったのだ。

空の傍に近づく、強面の警備の
男達はしっかりと空達をガード
する。

その頃・・・

私は、テオさんの言うとおり
ソラをずっと待っていたけど
少しだけ席を外していた。

元の場所へ戻ろうとしたその時
辺りが薄暗くなってどよめきが
した。

そんな中、少し前を歩く真澄の
手が私の手に触れた。

「マスミ?」

「足元、危ない
 
 気をつけろよ」

ドレスのスカートの裾を気にか
けてくれる優しい真澄。

「うん、ありがとう

 大丈夫・・・」

私から放れる手を真澄はズボン
のポケットに仕舞った。

「それにしても、ソラのやつ
 遅いじゃん」
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