白緑蝶"vacances【続2】
「---------------------」

彼は英語で何かを話してるけど
さっぱりわからない。

客人の好奇の目に晒され、陰口
らしき言葉をコソコソと言われ
ていてもソラは全く動じない。

「ソラのやつ、大丈夫か?」

「テオさんは、どこ?
 
 テオさんならこの場を
 何とかしてくれる」

辺りを見渡しても、テオさんの
姿はない。

「ソラさんもメンバーの皆さん
 も、口下手でいらっしゃる
 ようですね

 では、どうですか?
 
 何か演奏を・・・

 このような事もあるかと思わ
 れ、楽器の用意ならばできて
 います
 
 そうだ、セッションなどは
 いかがですか?
 
 Hey、Faye!

 Please come!」

名前を呼ばれて自分のことなの
かと大袈裟に確認をする男性。

その男性の傍に群がる人々は
とてもゴージャスで、他とは
空気が違う。

キャーとざわめく客人達の声。
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