白緑蝶"vacances【続2】
テオさんの隣、彼女タマラさん
の姿が私の瞳に飛び込んで来た

「お父様、それは
 幾らなんでも無謀ですわ」

止めに入ってくれたのはタマラ
さんだった。

ソラの手が、彼女の肩に触れた

そして、ソラは彼女の耳元で何
かを言った。

「いいの?」

ソラはタマラさんを見つめ微笑
み、コクンと頷いた。

「Sky、ありがとう」

その微笑みに、客人達もホッと
笑顔になる。

ソラは、ジャケットのボタンを
外すと袖を捲り、窮屈な首元の
赤紫色のスカーフを取るとそれ
を右手首に巻きつけた。

そして、ソラはマイクを手に
取った。

何かが始まる・・・

客人達のボルテージは、最高潮

ソラは、フェイという男性と
何かを話すと振り返りメンバー
に伝え、頷いた。

「Take it away!!」
-それでは、どうぞ !!-

今、この時、何かが起こる。

みんなの視線が品定めと期待の
気持ちを膨らませソラ達に集ま
る。
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