白緑蝶"vacances【続2】
『アンタの顔なんか
 
 みたくない』

呆れて言葉も出ないほど、貴方
の裏切りに苦しみ、カラカラに
なった私の心。

そこに、貴方の愛を溺れるほど
深く、貪欲に注いで・・

貴方の愛が、私の薬になる。

どうしても、ソレが欲しいの。

見上げた私は黙ったまま貴方を
見つめる。

ソラ、貴方だけに痛いほどの視
線を浴びせる。

さっきの貴方のように・・・

私の視線に耐え切れず、貴方の
視線が逸れた時、私はその腕を
掴み引っ張る。

「来て」

ソラと繋いだ手、その手を引い
て私が向かった場所

そこには大きなベッドが一つ。

「ここに座って」

私達はベッドの端に並んで腰を
下ろす。
< 199 / 471 >

この作品をシェア

pagetop