白緑蝶"vacances【続2】
私は、貴方のベストのボタンに
手をかけた。

そして、ボタンを一つずつ外し
ながら囁くの。

「今すぐして」

貴方を見つめる、私の瞳。

その瞳に映る

ソラの瞳が変わる・・・

悩ましく、せつない

ミステリアスで憂いを帯びた瞳

私、吸い込まれそう・・

その瞳の奥

どす黒く暗く、深い闇が見える

妖艶で毒々しい、その瞳に見つ
められた私は、もう自分を抑え
られない。

体が、どんどん熱くなる・・・

「あなたがほしい」

大胆な言葉を口にする私は貴方
のジャケットを脱がそうとした

その手に触れる、ソラ。

「待って」

貴方は上着のポケットから赤紫
色のスカーフと香月さんに借り
たネックレスとデジタルカメラ
を取り出し、サイドテーブルの
上にそっと置いた。

「壊しちゃ、面倒だ」
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