白緑蝶"vacances【続2】
そして貴方はジャケットを脱ぎ
捨て、今度はベストのボタンを
ゆっくりと外す。

その、じれったい指先の動き

ベストが開け(はだけ)・・・

私は、もう待てない。

貴方の白い絹のシャツに、勢い
良く抱きついた私を受け止める
ソラはベッドに後ろ向きに埋も
れる。

早く、ひとつにならなくちゃ。

今、愛が不足してる。

ううん、貴方を想う愛が私から
とめどなく溢れ出る。

貴方に覆いかぶさる私は貴方の
シャツについた白蝶貝ボタンに
触れる。

早く・・・

急ぐ気持ちとは裏腹に、平たい
貝ボタンは上手に外れない。

「もう、外れてってば・・・」

ボタンに触れる私の手を取り
握り締めるソラの手。

ソラの甘い声・・・

「逃げやしないさ」

ガバッとソラが起き上がった
せいで今度は私が下に仰向け
になる。

私を見下ろす、野性的な視線
< 201 / 471 >

この作品をシェア

pagetop