白緑蝶"vacances【続2】
ソラは、私の頭を撫でながら
口元を緩め、ニヤリと微笑んだ

「がっつくなよ

 時間なら腐るほどある」

金属に爛れて赤くなる私の首元
鎖骨あたりに触れるソラの指先

その冷たい手に私の体はビクッ
となる。

貴方は、その冷たい手で私の首
を掴んだ。

そして、ほんの少しだけその手
に力を込め、絞めるソラ。

「ソ、ラ?」

「楽しみとは、味わうもの」

私の首にまとわりつく手を退け
たソラは、今度はその首筋に唇
を押し付けた。

何度も、何度も・・・

きつく吸いつく唇が離れた場所
には幾つもの紅い跡が残る。

「この時

 悦び、感じて」

貴方は、私の唇を奪い塞ぐ。

「んんっ」
< 202 / 471 >

この作品をシェア

pagetop