白緑蝶"vacances【続2】
Vacances*Four

白いフリル

翌日、時刻は正午を回った頃。

私はテオさんの別荘の扉の前に
立ってる。

昨夜、私達が二人きりで過ごし
た事実を、ここに居るみんなが
知ってる。

恥ずかしさからドアノブに触れ
る手を引けない私がいた。

「何してんの?

 ゆらが待ってるぞ」

あっ、そうだった。

一人きりで寂しい思いをしてる
だろう、ゆらを早く抱きしめて
安心させてあげなくちゃ。

ガチャッ・・・バタン。

「ゆら、ただいま

 ゆら、どこ?ゆらぁ~」

しーーーん・・・

物音ひとつしない、静かな室内

それもそのはず、だって部屋に
は誰もいないんだもの。

「あれっ、みんないないよ
 海かなぁ?
 
 どこいったんだろう?」

「ひわ、シッ」

ソラは、私の唇に人差し指で
触れる。
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