白緑蝶"vacances【続2】
夜が深まる頃、先に部屋に
戻ってきていた私は真澄と
百枝のことが気になって
眠れずにいた。

カウチソファーに腰をかけ
本のページをパラパラと捲る。

音を立てないようにゆっくり
と開かれるドア。

「なんだ、ひわ
 まだ、起きてたのか?」

「うん、寝付けなくて
 みんなは?
 もう、お開き?」

ソラは私の隣、ソファーに
腰をかけ、私はテーブルに
本を置いた。

「ああ、明日でロスも最後だし
 みんなで観光しようって話に
 なったから、今日はお開き」

ソラは、ソファーに横たわり
私の膝枕に頭を乗せた。

私はソラの頭を優しく撫でて
あげる。

「そう、観光って?」

「グランドキャニオンに
 ラスベガスもいいじゃん
 って話になったけど
 ハリウッドに決定

 行くだろう?」
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