白緑蝶"vacances【続2】
閉まるドア

この部屋は真澄だけが使わせて
もらっていて、今ここには私と
真澄の二人以外、誰もいない。

「あ~、眠たい
 
 話って何だ?」

真澄は、またベッドに潜り込む

私は、ベッドの傍に立ち瞳を
閉じる真澄に話しかけた。

「マスミ、ちゃんと聞いて
 答えてね?」

「ああ」

「モモ、彼の元へ行くと言って
 出かける用意をしてるよ」

「もう、かよ」

真澄は、壁時計を見つめる。

「何時に会うかわからない
 から、早めに出て行くん
 だって・・・

 いいの?」

「何が?」

「知らない街に一人で
 行かせて危険じゃない」
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