白緑蝶"vacances【続2】
泣いているすずの口元に
フォークでケーキを運ぶ、穂澄
「ほら
くだらないこと考えるのは
おわり
今は、僕のケーキが、君に
食べたがられてる」
「うん、おいしい」
すずの肩に置いた手に、彼女は
甘える。
そんな、ある日・・・
一人きり、店番を任されていた
私は、さっきまでのお客様
ラッシュが嘘のように落ち着い
たお店の中椅子に腰掛けて一息
付いていた。
お腹に手をあてて、話しかける
私。
「ふう、疲れたね
ゆらお姉ちゃん
今日はパパがお迎えに行って
くれるって、きっと喜ぶね」
カランカラン
「いらっしゃいませ」
私の元に訪ねてきたお客様は
毎回、決まってこう言うの。
「天使の涙、ある?」
「もちろん」
「ちょうだい」
「また、増やすの?」
「だめなの?」
「ダメじゃないけど
たくさん買う気でしょう?」
フォークでケーキを運ぶ、穂澄
「ほら
くだらないこと考えるのは
おわり
今は、僕のケーキが、君に
食べたがられてる」
「うん、おいしい」
すずの肩に置いた手に、彼女は
甘える。
そんな、ある日・・・
一人きり、店番を任されていた
私は、さっきまでのお客様
ラッシュが嘘のように落ち着い
たお店の中椅子に腰掛けて一息
付いていた。
お腹に手をあてて、話しかける
私。
「ふう、疲れたね
ゆらお姉ちゃん
今日はパパがお迎えに行って
くれるって、きっと喜ぶね」
カランカラン
「いらっしゃいませ」
私の元に訪ねてきたお客様は
毎回、決まってこう言うの。
「天使の涙、ある?」
「もちろん」
「ちょうだい」
「また、増やすの?」
「だめなの?」
「ダメじゃないけど
たくさん買う気でしょう?」