白緑蝶"vacances【続2】
私達は、ニッコリとお客様に
微笑みかけた。

お客様は女性の方、もちろん
彼女の頬は赤色に染まり花を
見ながらも何度とソラの方に
視線を送る。

「なにか、お探しですか?」

「い、えっ・・・」

ソラに話しかけられて緊張し
てるお客様にソラったらまた
声をかけた。

「ゆっくり
  
 見て行ってください」

「あっ、はい」

ソラは、今日、お休みしてる
バイトの女の子がいつも使用
してるエプロンを手に取った。

私は、ソラに近づき小さな声
で言う。

「バレても、知らないよ」

「大丈夫、その為のこれ」

ソラは、つけている眼鏡に
手をかけた。

そしてピンク色の花柄のレース
フリフリのエプロンを見つめて
口角をキュッと引き上げる。

「それ、できないでしょう?」

「何の何の」

ソラは、そのエプロンを着けて
みせた。

「どう?
 
 俺様って意外とピンクも
 似合うだろう」

出たよ、俺様。
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