白緑蝶"vacances【続2】
「ふうん、優しんだね~

 やっとわかったよ

 ソラが不機嫌だった理由」

私は、テーブルに置かれてある
食べ終えたお皿に飲み終えた酒
瓶を片付けてゆく。

「ひわ?」

シンクに食器を下げる私の後を
追ってくる、ソラ。

「人の心なんて移ろうもんだ
 ねえ?

 テオさんに恋人ができたこと
 
 ソラ、思ったよりもショック
 だったんでしょう?」

「違う

 何、言ってる」

「妬きもちですかぁ?

 妬きもち妬いて、私とカツキ
 さんに当たったってわけ?」

私は、ソラの脇を通りすぎ布巾
を持ってテーブルへと向う途中
そんな私の腕を掴む、ソラの手
に立ち止まる。

「おまえ、バカなの?

 ああ、そうだよ
 妬きもち妬いてんだよ」

「ほうら、認めた

 バカ呼ばわりはやめて
 放してよ」
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