白緑蝶"vacances【続2】
その声は、かっちゃんの声。

「あなた、何言ってるの?」

お姉ちゃんも、その言葉に
驚いてる。

「一階の花屋はいづれ、ある方
 の御厚意に寄って再開させて
 頂きます

 開店の際は、どうぞ
 お立ち寄りください」

「そうなんですかぁ?
 
 それはそれは、ヒワさん
 良かったですね
 
 楽しみだなぁ
 
 そうだ、新しいお店の
 フラワーアレンジメント
 是非、お願いしたい
 
 開店、心待ちにして
 いますよ」

かっちゃんの腕を何度も
引っ張り続ける、お姉ちゃん。

「それでは、また寄らせて
 頂きますね

 行こう、タマラ」

香月さんとタマラさんは手を
繋いで階段を下って行く。

「ねえ、カッちゃん
 どういうことなの?」

お姉ちゃんの声が店内に
響き渡る。

また次なる問題が浮上したのか
と、みんなの視線がドアの前に
立つ、二人に集まった。

「あなた、奥で話しましょう?」

「いや、ここでいい
 ここで話そう」

かっちゃん・・・?
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