白緑蝶"vacances【続2】
「ソラさんが・・・?」

「正確には、黒幕は俺と
 カッちゃんなわけだけど
 ・・・」

花屋を閉店するという話が出た
後、空と穂澄は二人きりで会い
飲む機会を持った。

「その時、話したんだ

 幾ら家族のためだとは言え
 大切な人が大切にしている
 ものを奪うのはどうかってね
 
 それは、違うんじゃないか
 そう話し合った結果、俺が
 あの店この建物を買い取った 
 ってわけ」

「買い取ったの・・・」

話の内容の大きさに驚いてる私
に、ソラは話を続ける。

「ひわ、こんな大事なこと
 おまえに黙って決めたこと
 俺は悪かったと思ってる

 だけど、愛する女の為に
 これぐらいやらせてくれよ

 俺は、好きな仕事やらせて
 もらって、おまえは言いたい
 こと何も言わず、俺の我儘
 その全てを許し、そして
 受け止めてくれる」

『任せて

 俺に、全て任せろ』

いつかのソラの言葉を思い出す

「ソラ

 今の話は全部、本当」
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